たまっていくペットボトル

理屈と膏薬はどこへでも付く

【雑感】精神分析とビジネス系自己啓発の接近に思うこと


フロイト派の夢解釈とユング派の夢分析:日経ビジネスオンライン

精神分析とその一派(自我心理学、対象関係論、自己心理学、新フロイト派等々)、さらにそこから派生した様々な理論(分析心理学、個人心理学、実存分析、交流分析等々)とビジネス系自己啓発の接近、というのはなかなか興味深いです。

こうした諸理論が描くストーリーというのは、不確実な事柄や出来事に対して特定の視点や解釈を与えるもので、それによって得られる安心感は、これらの理論の重要な機能であり、理論が拡散していく要因になるものだと考えられます。宗教やカリスマと呼ばれる人達の言説なども同様の機能を備えていますね。

フロイトによるオリジナルの精神分析が、2つの世界大戦前後の不安定な情勢下の富裕層の間で流行った、という歴史的・社会的背景を踏まえると、現在のビジネスマンの間で一定の需要があるというのはなんとも象徴的に感じられます。